間取りにおける居室の扉の向きは?

こんにちは!
カナルホームの河合です。
今日は、マニアックな部分になりますが、間取りにおける居室の扉の向きについてお話しできればと思います。
「間取りにおける居室の扉の向き」は、動線、プライバシー、家具配置、通風・採光などに大きく影響するため、以下の観点から検討するのが重要です。
扉の向き(開く方向)を決めるポイント
1. 生活動線のスムーズさ
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扉を開けたときに人の移動の邪魔にならない向きが理想です。
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LDK → 居室の場合、LDK側に扉が開かないほうが空間を有効活用できます(引き戸や内開きなど)。
2. プライバシー確保
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トイレや寝室のドアは、開けたときに部屋の中が丸見えにならないように向きを工夫。
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家族構成や客動線を考慮して、見えない角度にドアを設けると◎。
3. 家具配置の自由度
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扉が壁面を占拠してしまうと、ベッドや棚の配置に制限が出ます。
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特に内開きドアは開けるスペースが必要なので、収納やベッドの位置に注意。
居室の「開き戸」おすすめ方向一覧
部屋 | 開き戸の向き | 理由・ポイント |
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寝室(主寝室) | 内開き(部屋側に開く) | 音漏れを防ぎ、外からの覗き込みを防止。家具配置に注意。 |
子供部屋 | 内開き(部屋側に開く) | プライバシー重視。万一の外側ロック解除も可能(防犯対策含め)。 |
書斎/趣味部屋 | 内開き or 引き戸 | スペースに余裕があれば内開き。書棚や机に干渉しない向きで。 |
和室(客間) | 引き戸がおすすめ | 畳や障子との相性が良い。空間の柔軟性が増す。 |
収納・ウォークインクローゼット | 外開き or 引き戸 | 中の収納スペースを有効活用できる。 |
外開きが推奨されないケース
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居室に外開き扉を使うと、廊下を歩く人とぶつかる危険性があります。
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子供や高齢者が勢いよく開けたとき、外側にいた人に扉が当たる事故リスクも。
- 2階の居室の扉で廊下に収納や物を置いている場合、地震時に物が散乱して、扉が開かなくなる可能性あり。(2階は窓から脱出は困難)
まとめ(推奨)
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基本は内開き(安全性・プライバシー・家具配置の自由度が高いため)。
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スペースに余裕がない or バリアフリーを重視 → 引き戸を検討。
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トイレや狭小空間 → 外開き or 引き戸が望ましい(緊急時に安全)。
居室の扉向きは、意外と見落とされがちですが、居心地や安全性に直結します。
設計の際には、ぜひこのポイントも意識してみてください。